ラグの選び方

ラグの選び方

ラグは部屋の印象を左右する重要なインテリアアイテムです。サイズや素材、デザインの選び方次第で、空間を広く見せたり、温かみをプラスすることも可能です。この記事では、部屋に合ったラグを選ぶためのポイントを簡潔にご紹介します。


ラグの選び方①部屋別

リビングに敷く場合

リビングのラグは、くつろぐ場所としての印象を高めつつ、温かみや足触りが快適な家時間を演出します。

さらに、ラグがあることで空間の仕切り効果が生まれ、家がより広く感じられるところも大事なポイント。特にダイニングやベッドルームと連続したスペースなら、ラグが持つゾーニング効果を活かし、リビングとしてのまとまりを作り上げることができます。

スペースに余裕がある場合は、大きめのラグを、ソファやラウンジチェアの前脚がかかるようにレイアウトすると、リビングスペースとしてのゆとりが生まれます。サイズ感としては、ソファの横幅より大きいサイズのラグを選ぶとよいでしょう。

リビングが手狭の場合は、コーヒーテーブルを中心にして、その下にミディアムサイズのラグを敷くだけでもまとまりができます。
あえてソファを置かずに、小さめのラグとラウンジチェアをあわせてライトなくつろぎスペースを作るのもありです。

リビング①
Large 幅210cm〜

リビング②
Medium 〜幅200cm

ダイニング

ダイニングは食事を楽しむ場所だから、食べ物が溢れてもいいように気兼ねなく楽しめる空間にしたい。
テーブルの下にラグを敷くことでダイニングスペースの存在感がぐっと引き上がるので、人を招くことが多い場合には特におすすめです。ラグはそういった機能性を提供するだけなく、空間としてのまとまりも演出します。

理想はテーブルより幅・奥行ともに120cm以上大きいラグ。チェアを引いてもチェアの足がラグからはみ出さず、使いやすいです。スペースや予算の関係で大きなラグを敷けない場合は、チェアの前足が常に乗るようなサイズ感のもので、かつ段差が気にならない薄めのラグを選ぶようにしましょう。

ダイニング①
Large 幅210cm〜

ダイニング②
Medium 〜幅200cm

寝室

寝室にラグがあることで、寝るための機能的なスペースが、ゆったりとリラックスできるお部屋に生まれ変わります。
床の傷や騒音を防げるメリットもあります。

広い寝室の場合、ベッドの下2/3〜半分程度を覆うようにベッドに対して垂直にラグを敷くと、朝起きて足を床につけたときに、ソフトな触り心地と温かみを感じられます。サイズはベッドの左右端からそれぞれ片側30cm以上はみ出るものがベスト。枕に近い上1/3〜半分はナイトテーブルや照明を置けるスペースにも。

狭い寝室の場合は壁付けやシングルベッドでも片側に細長のランナータイプやミニラグマットを敷くことで、同じ効果が期待でき、空間のアクセントになります。

キッチン

キッチンは機能性を重視して、ステンレスやメラミンなど、凹凸が少ない滑らかな人工素材が多く使われる場所。
過ごす時間は多いものの寂しい印象になりがちです。そんなキッチンも、柄や素材感のあるラグを敷くことでスタイルと温かみのある場所に生まれ変わります。冬場は足元の冷え対策にも。
ラグ選びはキッチンのレイアウトにあわせるのがポイントです。横長のスペースの場合は、細長いランナーラグが最適。
オープン式で広い足元のスペースがある場合は、大きめのラグを真ん中に敷くことでスタイリッシュかつ快適なキッチンスペースが出来上がります。

オープン式キッチン
Large 幅210cm〜
Medium 〜幅200cm

横長キッチン
Runner 細長サイズ

廊下・玄関

玄関廊下は帰宅時に家の落ち着きとくつろぎの印象を与える場所。
どうしても殺風景になりがちですが、ラグを敷けば、何もない空間に息吹を与えることができますね。

ポイントとしては、ドアや壁にぶつからないよう、十分な余白ができるように細長いランナータイプのラグをレイアウトすること。腰掛け用のスツールやベンチをさりげなく敷くと、空間がさらにぐっと引き締まります。
帰宅してすぐほっと一息つけるような暖かくウェルカミングな玄関スペースをつくってみましょう。

洗面所

バスルームは裸足でいることが多く、冷えが気になるスペース。冬の寒い朝、バスルームまで行くのがどうしても億劫になりがち..そんな空間でも、洗面台の前にラグを敷くだけで、鏡の前で過ごす時間がゆったりと心地よい時間に。狭いスペースならランナーラグを、スペースに余裕がある場合は贅沢に大きめのラグを敷くとよいです。過ごす時間が一番長いシンクの前をカバーするようにレイアウトしてみましょう。

仕事部屋

在宅ワークで過ごす時間も増えてきたワークスペース。ラグを敷いて、快適で、創造的で、楽しい場所にしてみては?
ポイントは、デスクとチェアをカバーできる大きめのラグを選ぶこと。チェアを後ろに引いても十分なスペースがカバーされているようにレイアウトすれば、段差を気にせず仕事に集中できるはずです。
独立した仕事部屋がない場合も、ラグを敷けば仕切り効果ができるので、お部屋の隅に自分なりの集中スペースを作れますね。

仕事部屋①
Large 幅210cm〜

仕事部屋②
Medium 〜幅200cm


ラグの選び方②素材と質感

ラグは直接肌に触れる面積が多いため、質感は非常に重要です。毛足が長いウールのラグは温度調節が得意で、ふかふかと多幸感があります。一方、麻のラグならではのしゃりっとした質感もクールで魅力的。また、ポリエステルなら、合成繊維でしか実現できない滑らかさや使い勝手の良さがあります。
異なる質感のラグをシーズンで取り替えて、部屋の雰囲気をがらっと変えるのも素敵ですね。


ラグの選び方③インテリアスタイル

北欧スタイル

北欧スタイルは、シンプルで機能的、かつ自然の温かみを取り入れたデザインが特徴のインテリアスタイルです。このスタイルでは、ラグも控えめなデザインでありながら、空間に温もりを与える役割を果たします。明るい木材の家具や白を基調とした部屋には、アイボリーやベージュ、ライトグレーといったナチュラルなトーンのラグがよく合います。また、幾何学模様やストライプ柄といった控えめながらもデザイン性のあるラグを選ぶことで、洗練された北欧らしい空間が完成します。

ヴィンテージスタイル

ヴィンテージスタイルは、深みのある色やアンティーク調のアイテムを取り入れて、趣のある空間を演出するスタイルです。
このスタイルでは、ラグはクラシックなデザインが求められます。ペルシャ絨毯風の伝統的な模様や、色褪せたような加工が施されたラグがぴったりです。ダークブラウンやバーガンディ、ネイビーといった深みのある色を選ぶと、ヴィンテージ家具やアンティーク雑貨との相性が抜群になります。
部屋全体のトーンを統一しつつ、ラグの模様がアクセントとなるようなバランスを考えると、空間がより洗練されます。

ミッドセンチュリースタイル

ミッドセンチュリースタイルは、20世紀中頃のデザイン運動から生まれたインテリアスタイルで、直線的なラインや大胆なカラーパレットが特徴。どこか遊び心満載の空間です。このスタイルでは、ラグは空間のアクセントとして選ぶことがポイントになります。無地のラグを選ぶ場合は、グレーやモノトーンがベストですが、少し遊び心を加えたい場合には、オレンジやターコイズ、イエローといったポップなカラーもおすすめです。

模様を選ぶ際には、幾何学模様や抽象的なデザインのラグがスタイルにマッチ。これらはシンプルながらも目を引くため、他の家具や装飾品とのバランスが取りやすいです。

モダンスタイル

モダンスタイルは、ミニマルで機能性を重視したデザインが特徴。このスタイルでは、ラグもシンプルかつ洗練されたデザインのものを選ぶことが鍵です。ホワイト、ブラック、グレーといったモノトーンのラグが、全体のミニマルな雰囲気を保ちながらも空間を引き締めます。

模様は無地や極めて控えめなデザインがおすすめです。シンプルなストライプやグリッド模様など、さりげないデザインがモダンな家具と調和します。モダンスタイルでは「無駄を削ぎ落とした美しさ」を重視し、全体の調和を意識してラグを選ぶことがポイントです。


ラグで彩る空間

ラグは、部屋全体の雰囲気を決定づける重要なインテリアアイテムです。ラグの魅力は一枚だけで、空間に彩りを持たせられ、温もりある空間を作れることです。手軽に好きなインテリアスタイルに寄せることもできます。
お気に入りの一枚を見つければ、部屋全体がより快適で魅力的な空間に生まれ変わります。