大きめラグで作るスタイリング例

大きめラグで作るスタイリング例

部屋に一枚、大きなラグを敷くと、空間の印象が静かに変わります。 それはただの床を、「くつろぐための場」へと変えてくれる。 特に長方形で大きいラグは、家具をひとまとめに包み込み、自然とそこに「居場所」をつくり出します。
今回はスタイリング別にご紹介。


大きめラグを敷いてラウンジ風に

作り方のコツ

長方形ラグをラウンジのような空間に仕上げるには、家具との「関係性」がポイントです。ただ家具の前に「敷く」のではなく、家具をラグの上にのせる感覚でレイアウトすることで、まとまりのある雰囲気が生まれます。

たとえば、ソファ、ローテーブル、サイドチェアまでをしっかりラグに収めることで、空間に「くつろぎの島」が誕生します。ラグの輪郭がそのまま空間のゾーニングとなり、視覚的にも落ち着いた印象に。

また、L字型のソファとラグを組み合わせる際は、ラグもソファの外側を囲むように配置すると、バランスも◎

上質なラウンジ空間には、ラグの素材と色味選びが不可欠。表面のテクスチャーが室内全体の空気感を左右するため、マットで光を吸収するような素材――ウールやナイロンなどがおすすめです。派手な光沢ではなく、控えめな輝きを持つ素材が、静かで落ち着いた印象を演出します。

色味は、グレーやアイボリー、アースカラーなどの“馴染む色”を選ぶと、他の家具との統一感が生まれ、ラグ自体の存在感も引き立ちます。柄物を選ぶ場合は、大胆な模様よりも織りの凹凸や陰影で見せるデザインが◎。光の加減で変化する表情が、時間の流れに寄り添う空間をつくってくれます。


スタイル別に選ぶラグ

北欧スタイル

自然光がやさしく差し込み、ナチュラルウッドの家具が並ぶ北欧スタイル。淡いグレーやアイボリーを基調にした明るい空間には、グレージュやベージュの大きめラグがぴったりです。

ソファやローテーブルをラグの上にすべてのせるようにレイアウトすることで、部屋の中心にくつろぎの“島”が生まれます。マイクロファイバーやシャギーといった、素足が心地よい素材を選べば、まるで北欧のリビングのような温かみのある雰囲気に。

間接照明や観葉植物をプラスすれば、北欧のキーワード「ヒュッゲ」にふさわしい、癒しと安らぎのラウンジ空間が完成します。

ホテルライク

高級ホテルのような洗練された空間に憧れる方には、ホテルライクなスタイルがおすすめ。モノトーンを基調とした直線的なデザインに、大きなラグが「静けさ」と「重厚感」を加えます。

選びたいのは、チャコールグレーやサンドベージュなど、落ち着いた色味のラグ。マットな質感は光をやわらかく吸収し、視線を自然とラグに集めてくれます。ソファやサイドチェアを含めた広範囲を包み込むことで、まるでロビーラウンジのような贅沢な雰囲気に。

フロアライトやアートフレームでアクセントをつければ、さらに空間の完成度が高まります。

ミッドセンチュリースタイル

ミッドセンチュリースタイルの空間には、ポップで遊び心あふれるデザインのラグを合わせましょう。

おすすめは、オレンジ、ボルドーなど深みのあるカラー。
家具の脚をすべて載せられる大判サイズのラグを選べば、ラウンジに個性が息づきます。
柄のあるラグは、空間にリズムと奥行きを生み出すだけでなく、視覚的なトリックも添えてくれます。

間接照明、絵画、観葉植物などを揃えれば、タイムスリップしたかのようなミッドセンチュリーラウンジ空間が完成。


大きなラグで作るくつろぎの空間

家具と家具の間にゆとりを持たせてレイアウトされた部屋。足元には一枚の大きな長方形ラグが広がり、空間に心地よい重心を与えている。そんな風景の中で過ごす時間は、まるでラウンジにいるかのような、穏やかで非日常なひとときです。

ラグは、ただの「床を覆うもの」ではありません。空間に“居場所”をつくり、暮らしに静かなリズムを生む存在。だからこそ、大きめで、しっかりとしたサイズ感のラグには意味があります。

上質な一枚のラグを選ぶことで、あなたの住まいが、少しずつ整いはじめるはず。
ラウンジのような居心地のよさを、自宅にも取り入れてみてはいかが。