モロッカンラグといえばインテリア雑誌などでよく取り上げられるほど人気があるラグ。
インテリアにこだわる人ほど注目しているのだとか。
素朴なデザインでありながらも肌触りがよく厚さもさまざまで、私たちの暮らしに馴染みます。
モロッカンラグの魅力をご紹介しましょう。
モロッカンラグとは
モロッカンラグとは、モロッコテイストのラグのことです。
モロッコ王国は地中海、山脈、砂漠を境にした文明の交差点として、その土地にさまざまな民族が流入し宗教や文化が混合し、独自の文化を作り上げてきました。
そんなモロッコのラグには、先住民が持つ素朴で力強いアフリカの民族文化とともに、エキゾチックなイスラム文化、洗練されたヨーロッパ文化、それぞれのテイストが感じられ文化の融合ともいえます。
モロッコの国土面積は日本の1.2倍ですが、その大半が砂漠地帯です。一方で高地にある山岳地帯では冬は寒く、雪が降り積もります。この寒さを乗り切るため、女性たちが飼っている羊の毛を使ってひとつずつ手作業で織っていくのがモロッカンラグ。
ひとつひとつに「個性」が表れていることも魅力です。
ラグに幾何学模様が施されていることが多いですが、模様ひとつ一つに「家内安全」や「繁栄」というような意味が込められています。デザインから遠い国の文化を楽しめることも一興です。
モロッコのラグは部族のアイデンティティや伝統を表現する手段として重要な役割を果たしています。
ベニワレンの魅力
RUGHAUSの中でもオリエンタルラグとして取り扱っているベニワレン。
そもそもベニワレンとは、モロッコ北部のタザという街の近く、アトラス山脈中部に住むベルベル人(遊牧民)、ベニワレン族が作るカーペットのことです。
この地方の羊は毛足が長く、モロッコで最も質の良い羊毛が取れるため、柔らかくあたたかなカーペットが作られるようになりました。またベニワレンは売り物ではなく祝い事の贈り物として作られ、結婚式でのプレゼントや嫁入り道具として欠かせないものとされています。
ベニワレン作りは刈り取った羊毛を洗い、糸にする作業からはじまります。
かつて白糸は白い羊から、模様となる黒糸は黒い羊の毛を使っていましたが現在は白糸を黒に染めて使います。糸ができたら木枠に裏地用の糸を通し、羊毛を1.5cm〜3cmの厚さになるよう結びつけていく。
伝統的なベニワレンラグは、全ての工程が手作業で行われ、完成品は一点物です。
ちなみに、幾何学模様は部族に伝わるモチーフで逆三角形は家、菱形は「家を守る」という意味が込められているのだとか。
ベニワレンが人気の秘密は、シンプルなのに洗練されていて、使いやすいから。
伝統的なものは白地に黒模様だけれど近頃は地色をグレーや茶色に染めたラグもあります。
シンプルだからこそ、モダンな空間、ポップなインテリア、そしてアンティーク調ひいては和室にも馴染むのです。
ベニワレンラグは単なる家具や装飾品を超え、モロッコの豊かな文化遺産を体現するアートピースとしても価値があります。
暮らしの中のモロッカンラグ
モロッコの民族の暮らしのニーズから生まれた実用品としてのモロッカンラグなので、日本にいる私たちの暮らしにも馴染むのは自然なことです。
ベニワレン族のように、空間に1枚敷いてクッションをおいて床に座ったり、寝転がったりして柔らかな感触を楽しむことも一つの方法。
私たちの暮らしに馴染む使い方をご紹介しましょう。
【リビングルーム】
ベニワレンラグはリビングルームで特に人気があります。その柔らかな質感と中立的な色合いはどんなスタイルとも馴染みます。例えばソファやアームチェアの下に敷くことで、快適な足元の空間を作り出します。
【ベッドルーム】
厚みのあるウール製のベニワレンラグは、ベッドの足元やサイドに配置することで、ベッドルームに暖かさと豪華さを加え、温もりある空間を演出することができます。
【ダイニングルーム】
大きなダイニングテーブルの下にベニワレンラグを敷くことで、ダイニングエリアに洗練された雰囲気を演出できます。
【エントランスや廊下】
玄関や廊下にベニワレンラグを敷くことで、家に入る人々に家が快適であるという印象を与えることができ、深みと印象を与えます。
【アートピース】
小さなラグであれば壁にかけて愛でたりすることも。
部屋に独特のテクスチャと文化的な魅力を与えることができます。
このようにモロッカンラグはそのユニークな美しさと多様性により、さまざまな空間やスタイルに適応できます。
シンプルで美しい表情をもつモロッカンラグの背景には多くの文化が融合されています。
どんな空間にもすっと馴染むラグ。
RUGHAUSではオリエンタルラグとして取り扱っています。
空間を彩るお気に入りの一枚を見つけてみて。