インテリアにこだわりがある人に人気がある「モロッカンスタイル」。
デザイン性が豊かで素朴な風合いのラグが一枚、空間に広がるだけで温かみのある部屋になります。
菱形模様が特徴のベニワレンラグ。他にもさまざまな魅力があります。
モロッカンラグの魅力についてご紹介します。
モロッカンラグとは
モロッコのラグはその鮮やかな色彩、複雑なデザイン、そしてそれぞれに込められた深い意味で知られています。モロッコの各地域の独特な文化や伝統を反映しているのが特長です。
特徴の強いものが多いせいか、「本当に家に馴染むのか」という疑問もあります。
しかし、そんなイメージとは裏腹にモダンスタイルのようなカチッとはまるようなスタイルと比較すると自由度があって柔軟性を持つスタイルです。
たとえば和の要素もある大正ロマンの空間にも、モロッカンラグを敷くとずっとそこにあったかのようにピタッと空間に馴染みます。
元々あるお部屋の雰囲気を邪魔しないので、初めてラグを取り入れる人でも楽しめるでしょう。
モロッカンラグの種類
ベニワレン
アフニフ
ボ・シャルウィット
ベニワレン
ベニワレンとはモロッコ北部のタザという街の近く、アトラス山脈中部に住むベルベル人(遊牧民)、ベニワレン族がつくるカーペットのことです。
この地方の羊は毛足が、長くモロッコで最も質の良い羊毛が取れるため、柔らかくあたたかなカーペットが作られるようになりました。ベニワレンは売り物ではなく祝い事の贈り物として作られ、結婚式でのプレゼントや嫁入り道具として欠かせないものとされています。
ベニワレンラグの魅力についてはこちらから
アフ二フ
アフニフは、モロッコのハイアトラス山脈の南部地域に住むベルベル族の手によって作られる伝統的なラグです。
この地域は特にタズナフトという町で知られています。
羊毛を使って手織られ、自然な色合いや時には鮮やかな色彩を使用することも。
ベルベル族の文化や歴史を表した、幾何学的なパターンや象徴的なモチーフが特徴です。
多くは自然由来の染料を使用し、土地に根ざした色合いが特徴で、赤・青・オレンジ・黒などが一般的に使われます。
そのため他のモロッカンラグと比べると色彩豊かなので、空間が華やかになります。
ボ・シャルウィット
ボ・シャルウィット(Boucharouite)とは、モロッコのベルベル族によって作られる特有のラグの一種です。
通常、古い衣服やカーテンなどの布切れを裂いて作られたリサイクルラグともいわれています。
ずっと日常に使われていたものが不要に捨てられることなく、ラグとして再利用されていくことは持続可能なファッション性があるもともいえるでしょう。
抽象的なパターンや幾何学的なデザインが特徴で、作り手の温もりを感じられます。
描かれた紋様の意味
モロッカンラグには、それぞれに特別な意味が込められています。
例えば、ベルベルラグに見られる幾何学的なパターンは、しばしば部族のアイデンティティや家族の歴史を象徴しています。また、色やシンボルは、織り手の経験や願いを表現していることがあります。
【菱形模様】
菱形模様は、ベニワレン柄をモチーフにしたデザインで、一番伝統的な模様です。
「子孫繁栄」「家を守る」といった意味が込められています。
少しずつ揺れながら伸びる手で描いた様な線は、固く感じがちな幾何学模様を
どこか優しい印象に仕上げてくれます。
【格子柄】
エスニックの雰囲気を醸し出す雰囲気のデザイン。
トレリスにはもともと「格子」「格子状」という意味があり、トレリス柄は細密なパターンを建築物に取り入れるイスラム圏伝統のデザインです。
アラブの王朝を思わせる気品あるデザインが魅力的で、
インテリアに取り入れると異国情緒あふれる個性的な空間に仕上がります。
【線模様】
菱形模様とくくらべる少し繊細な印象を放つデザイン。
空間に自然と馴染みやすいのが特徴。
民族調のアイテムを取り入れてみたいけど、控えめなテイストがお好きな方におすすめです。
【無地】
線や模様のない無地ですが、織り込まれた生地やフリンジが趣を感じさせます。
しっかりした作りとシンプルなデザインが、
ナチュラルながら上質な雰囲気をプラスしてくれます。
モロッカンラグのススメ
モロッカンラグはモロッコの文化や伝統が詰まった民藝に近い存在です。
それぞれのラグは、織り手の個性やその地域の歴史、祈りを反映しており、家具以上の存在でもあります。
モロッカンラグを選ぶことは、その豊かな文化遺産を敬うことに繋がるといえるでしょう。
RUGHAUSではオリエンタルラグとして取り扱っています。
空間を彩るラグをぜひ見てみて。